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普天間から辺野古への基地移設により基地機能は強化されるのか調べてみた

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2017年10月に辺野古移設反対を公約に掲げた玉城デニーさんが沖縄県知事に当選したことで、今、辺野古の基地問題についてメデイアや国民から注目が集まっていると思います。

そこで今回は、
・普天間から辺野古に移設される基地機能
・普天間にない辺野古に新たに設置される基地機能
などについて気になったので調べてみました。

普天間飛行場の3つの機能

普天間飛行場は大きく分けて3つの機能を有しています。
その機能とは

①ヘリコプターやオスプレイなどの運用機能
②空中給油機の運用機能
③緊急時に多数の航空機を受け入れる基地機能

の3つの機能です。

普天間から辺野古に移るのは「①ヘリコプターやオスプレイなどの運用機能」のみ

普天間飛行場の持っている3つの機能のうち、辺野古に移るのは「①ヘリコプターやオスプレイなどの運用機能」のみです。

普天間飛行場は、沖縄における米海兵隊(在沖米海兵隊)の航空能力に関し、①オスプレイなどの運用機能、②空中給油機の運用機能、③緊急時に航空機を受け入れる基地機能という3つの機能を果たしている。このうち、①の「オスプレイなどの運用機能」のみをキャンプ・シュワブに移設することとしており、②の「空中給油機の運用機能」については、14(同26)年8月、KC-130空中給油機の15機全機の岩国飛行場(山口県岩国市)への移駐を完了した。

防衛省・自衛隊:平成29年版防衛白書|4 沖縄における在日米軍の駐留

「②空中給油機」はすでに移駐が完了

空中給油機は2014年8月26日に15機全機普天間飛行場から山口県の岩国飛行場への移駐が完了し、軍人、軍属及び家族約870名も転出することになりました。
1996年のSACO最終報告から18年越しの課題達成でした。

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防衛省・自衛隊:空中給油機(KC-130)の岩国飛行場への移駐

「③緊急時の航空機受け入れ機能」は本土へ移す予定

「②緊急時の航空機受け入れ機能」は福岡県の築城(ついき)基地、宮崎県の新田原(にゅうたばる)基地へ移転することが決定しています。

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これは、2006年に日米両政府が合意した「在日米軍再編のためのロードマップ」ですでに決められていました。

普天間飛行場の能力を代替することに関連する、航空自衛隊新田原基地及び築城基地の緊急時の使用のための施設整備は、実地調査実施の後、普天間飛行場の返還の前に、必要に応じて、行われる

外務省:再編実施のための日米のロードマップ(仮訳)

基地のある2人の町長も理解を示している

2018年10月、築城基地がある築上町の新川久三町長、新田原基地がある新富町の小嶋崇嗣町長はお2人とも積極的に賛成というわけではないですが理解を示しています

◯築城基地・新川久三町長

築城基地がある築上町の新川久三町長は、受け入れざるを得ないとの考えを示し、施設が整備されれば総務省からの基地交付金が増えるため「整備は町財政に役立つ」とメリットを強調した。ただ、築城基地では滑走路が約300メートル延長され、宿舎なども整備されるため、米軍の常駐化を懸念する声は根強い。新川町長は「あくまで緊急時の利用」と否定した。

西日本新聞:新田原・築城の「米軍基地化」懸念 沖縄負担軽減には理解も 米軍用弾薬庫計画


◯新田原基地・小嶋崇嗣町長

新富町の小嶋町長は理解を示しつつも防衛省に対し、新田原基地を米軍基地化しない事・住民への安心安全対策や騒音対策の充実・住民への丁寧な対応と説明などを求めていく考えです。

UMKテレビ宮崎:新田原基地 米軍施設整備受け入れ「普天間飛行場 辺野古移設との関係」


一方、新田原基地を抱える新富町の小嶋崇嗣町長は「米軍基地化しないことを強く求めた。丁寧な対応と周辺住民への十分な説明を行ってほしい」。元航空自衛官でもある同町の桜井盛生議長(76)は「有事の備えや沖縄の負担軽減のため、機能の一部受け入れは理解できる」とした上で「唐突感がある。もっと早く地元に説明できたのではないか」といら立ちを見せた。

西日本新聞:新田原・築城の「米軍基地化」懸念 沖縄負担軽減には理解も 米軍用弾薬庫計画

日米間で合意され施設整備を進めていく予定

受け入れをするためには滑走路の延長、弾薬庫の設置などの機能移転が必要となる施設整備を行う必要がありますが、2018年10月24日には日米間で合意され、今後整備を進めていく予定となっています。

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防衛省・自衛隊:日米合同委員会合意事案概要

辺野古に設置される普天間にはない基地機能

辺野古の基地について「普天間飛行場にはない施設が設置されて基地機能が強化する」という意見がよく見られるので、その実態についても調べてみました。

「普天間にはない新たな基地機能」としてよく取り上げられるのが、下記の3つの施設だと思います。

・強襲揚陸艦が接岸できる護岸
全長272mの護岸で、183.5mの船舶の利用が予定

・弾薬搭載エリア
航空機に弾薬を搭載したり降ろしたりする場所

・V字型の滑走路
長さ1800mの2本の滑走路(普天間では2700mの滑走路が1本)

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沖縄県HP:沖縄から伝えたい。米軍基地の話

玉城デニー知事も「那覇→浦添」の移設を容認し、「普天間→辺野古」の移設を反対する理由として、辺野古に新たに設置される機能を挙げて、基地が強化される旨の発言をしていました。

◯玉城デニー知事:
「辺野古の新基地建設については普天間にない弾薬搭載エリアであるとか、強襲揚陸艦が接岸できる護岸であるとか、明らかに機能強化であることは間違いありません。
しかも一本の滑走路は二本に増え、オスプレイを将来100機そこに配備するということは元防衛大臣の著書の中でも明らかなんですね。
つまり、もう強化されることがはっきりしている普天間の辺野古移設と、移設協議会の枠組みの中でこれから協議が進められていくものとは根本的に基地に対する捉え方が違うということだと思います。」

琉球新報:2018沖縄県知事選立候補予定候補者討論会 8:49~


では、その設置される機能というのがどのような機能なのか、または基地の機能強化となるのかという点について、政府から公開されている資料などを見ながら一つずつ見ていこうと思います。

「強襲揚陸艦が接岸できる護岸」という言い方は正確ではない

辺野古の基地には272mの係船機能付き護岸が設置される予定です。
(※係船機能とは船が護岸につなぎとめられるようにした機能のこと)

この護岸について「強襲揚陸艦が接岸できる護岸」と指摘されていますが、これは正確ではありません

政府側は国会の答弁で長さは不十分であると否定

2015年3月10日の国会の答弁で日本共産党の赤嶺議員から「270mの護岸はボノム・リシャールなどの大型の強襲揚陸艦の運用を前提に設計されたのでは?」という内容の質問がありましたが、これに対し原田憲治防衛大臣政務官は「長さは不十分である」と答弁しています。

◯原田大臣政務官
仮に長さ二百六十メートルの強襲揚陸艦を運用する場合、現在計画中の護岸の総延長約二百七十メートル全てに係船機能があるとしても、長さは不十分であります。当該岸壁は、強襲揚陸艦の運用を前提とした設計とはなっておりません。

平成27年3月10日 第189回国会 予算委員会第三分科会 第1号

護岸は故障した航空機を輸送できる運搬船が接岸できるために整備

辺野古に設置される護岸は船舶が接岸できるように整備されますが、これは強襲揚陸艦が接岸できるように整備されるわけではなく、滑走路の短縮(普天間飛行場の滑走路は2,800m→辺野古の滑走路は1800m)により、故障した航空機を搬出する輸送機が着陸できなくなるため、かわりに運搬船が接岸できるように護岸が整備されます。

このことは『普天間飛行場代替施設建設事業に係る事後調査報告書』にも記載されていて、安倍首相が国会でも答弁しています。

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沖縄防衛局:普天間飛行場代替施設建設事業に係る 事後調査報告書

◯内閣総理大臣(安倍晋三)
辺野古に整備する係船機能つき護岸につきましては、滑走路の短縮により、故障した航空機を搬出する輸送機が着陸できなくなるため、かわりに運搬船が接岸できるようにするためのものでございます。

平成27年2月17日 第189回国会 本会議 第7号


そして、安倍首相は国会で「強襲揚陸艦の運用を前提としていない」ことは米軍との共通の認識であるとも発言しています。

◯内閣総理大臣(安倍晋三)
強襲揚陸艦の運用を前提とするものでは全くないという点につきましては、これは米軍とも共通の認識であるということもはっきりと申し上げておきたいと思います。

平成27年3月17日 第189回国会 予算委員会 第7号

辺野古の基地に「普天間にない護岸」が設置されることは事実ではありますが、これらのことから「強襲揚陸艦が接岸できる護岸」と断定するのは、正確さに欠けるのではないかと思います。

弾薬搭載エリアが設置される理由は「辺野古基地」が「嘉手納飛行場」まで遠距離だから

辺野古に弾薬搭載エリアが設置される理由を2007年12月12日に開催された「第5回 普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会」で石破茂防衛大臣(当時)が発言していました。

(石破防衛大臣)
現在の普天間飛行場におきましては嘉手納飛行場を利用いたしまして、ヘリコプターの弾薬の搭載作業を行っておりますが、飛行場施設が嘉手納から遠距離にございます辺野古崎へ移設されることに伴い、この作業を嘉手納で行うとすれば、運用上の支障をきたすことにあいなります。従いまして、ヘリコプターに弾薬を搭載する場所をこの飛行場施設内に設けることとしたものでございます。この場合、騒音の抑制でありますとか、安全性の確保に資するというふうに考えておりまして、米軍の運用上もそうでございますが、地元にとりましても、メリットを受けていただけるのではないかと、このように考えております。

首相官邸:2007年12月12日 第5回 普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会

一応要約しておくと・・・

・普天間飛行場はヘリコプターの弾薬搭載作業をする際に嘉手納飛行場を利用している

・普天間から辺野古に移設すると、弾薬搭載作業をする際に辺野古から嘉手納まで移動する必要が出てきて運用上支障をきたすので、辺野古に弾薬搭載エリアを設置する

・弾薬搭載エリアを辺野古に設置することで、地元住民に対して「騒音の抑制」、「安全性の確保」のメリットもある

ちなみに、普天間飛行場と辺野古基地のそれぞれの位置から嘉手納飛行場までの距離感は下の図のようになっています。

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この図を見ると、たしかに辺野古の基地は普天間飛行場に比べて嘉手納飛行場までの距離が遠ざかっているのがわかります。

2本のV字型滑走路は飛行経路を住宅地の上空から避けるため

辺野古に設置される2本のV字型の滑走路について「1本の滑走路が2本に増えて基地強化になる」という情報を見ますが、これは間違いです。

滑走路が2本に増えたことは事実ですが、これは航空機の飛行経路を住宅地の上空から避けるためであり、基地強化のためではありません。

V字型の滑走路が決まるまでの経緯

辺野古のV字型の滑走路というのは、今から10年以上前に政府と名護市長たちとの間で合意されました。

その過去の経緯を『移設問題の動向(年表) | 名護市役所』『普天間飛行場代替施設に関する協議会 | 首相官邸』などの資料を参考にまとめてみました。

I字型の滑走路

今から15年以上前の話になりますが、最初に提案された滑走路の案「従来案(軍民共用)」は、2002年7月23日『第9回代替施設協議会』にて提案されました。

それは下の図のような、辺野古の集落から約2.2km離れた、長さ2000mの1本の直線的な滑走路でした。

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防衛庁:「代替施設基本計画主要事項に係る取扱い方針」に基づく検討資料

これは8回にわたる協議会によって決められた案であり、会議録を見ると当時の名護市長(岸本建男)、東村長、宜野座村長、沖縄県知事(稲嶺惠一)は概ねこの案を評価していて、了承をしていたことがわかります。

しかし、2004年には辺野古でボーリング調査の反対運動が起こり、円滑に作業が進まなく、次の案が提案されることになりました。

◯額賀防衛庁長官
 その後、平成16年8月には、宜野湾市においてヘリ事故が発生し、より早期の移設・返還の必要性が日米両国で強く認識されました。そのような中、同年9月からボーリング調査の海上作業を行いましたが、反対する人々に阻まれ、円滑に作業が進みませんでした。
 そのため、日米間で、運用上の能力を維持しつつ、住民の生活環境や自然環境に対する影響などを考慮し、同飛行場の返還を加速できるような多くの選択肢を検討した結果として、いわゆる「2+2」の共同文書において、同飛行場の代替施設を「キャンプ・シュワブの海岸線の区域とこれに近接する大浦湾の水域を結ぶL字型」に設置するとの案を御提示しましたところであります。

防衛省・自衛隊:第1回普天間飛行場の移設に係る措置に関する協議会

L字型の基地案(沿岸案)

その次に提案された基地案はL字型の基地「沿岸案」でした。

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防衛省・自衛隊:説明用資料(辺野古地図)

この案は2005年10月29日『日米安全保障協議委員会』により日米で合意されたものだったのですが、この案については政府と地元で十分に協議がされていなく、また、陸上部分に基地が近く、なおかつ滑走路の延長線上に住宅や学校が近在していて住宅地の上空を航空機が飛ぶことになり、当時の名護市長(岸本建男)は「論外」と受け入れませんでした

現行計画のV字型の滑走路に決定(名護市長などが合意)

そして2006年4月7日、住宅地の上空を回避するV字型の滑走路に政府と当時の名護市長(島袋吉和)との間で合意されました。(普天間飛行場代替施設の建設に係る基本合意書

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防衛省・自衛隊:普天間飛行場代替施設の建設に係る基本合意書

この合意が決まった時には名護市長の他に名護市に隣接する宜野湾村長、東村長、恩納村長、金武町長も来ていたようで、同じく合意が得られることになりました。(防衛庁長官 額賀長官の記者会見

そして、5月11日には沖縄県知事(稲嶺恵一)と『在沖米軍再編に係る基本確認書』が取り交わされました。

当時の稲嶺県知事はV事案に完全に合意したわけではないようですが、名護市が同意して北部の首長などが支持していたことから、受け入れた形になりました。

「同意はできないが、国との全面対立も避ける必要があった。日米でV字案に合意した以上、全面的にノーとも言えない。県はキャンプ・シュワブの陸上部分で暫定ヘリポートを建設することは認めるとも主張していた。(V字案と暫定ヘリポート案を)継続して協議しようというのが基本確認書だったが、協議は進まず、半年後に(知事を)勇退した。名護市がV字案に同意して北部の他の首長が支持し、経済界にも賛成する声があった。四面楚歌(そか)で明確に反対もできなかった」

 --同意できなかったのは軍民共用と使用期限が白紙化されたためか

 「知事選の公約で軍民共用と使用期限を掲げて当選した。県民に了解を取った範囲でしか動けず、(白紙化されたことに)不満もあり、同意はできなかった」

産経ニュース:【普天間返還合意20年】稲嶺恵一・元沖縄県知事「基本確認書は『玉虫色』に」 地元と県全体で食い違い

当時の名護市長・島袋吉和氏による「V字案」が決まった時の話

V字型の滑走路に決まった時のことを、当時の名護市長の島袋吉和氏が『チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」』で詳しく話されていました。

話を簡潔にするために箇条書きで書くと

・話し合い当日、政府の出してきたX案は住宅の上空を飛ぶことになるので、受け入れられず拒否して帰ろうとした

・政府から止められて2時間待機

・2時間後、政府からV字案が提案される

・島袋吉和市長は「航空機が町の上空を飛ばない」という条件があれば地元の人からは市長に任すとお墨付きをもらっていた

・島袋吉和市長は政府側の人間に、その場でV字案の滑走路に飛行経路の実線を引かした

・政府側は島袋吉和市長だけに説明しようと別部屋に呼んだが、島袋吉和市長はみんなの前で確認をさせた

【沖縄の声】島袋元名護市長の「決断」~辺野古V字型滑走路建設の経緯~[桜H30/6/22] 8:26~

また、島袋元市長はこうも話されていました。

従来はマスコミの皆さんもそうですが、一方的に政府に押し負けたとやられたとばかり言っているんですがね、そういうことじゃなくてですね、地元とそっちゅう合議してですね、三区の区長さんとか、地元の有識者の皆さんとか、合議してこれでいけるという所まできて飛んで行っているわけですよ
ただただ政府に一方的に押しなさいと印鑑を押したようなものじゃないですね。
しっかりとこう三区の区長さん、有識者の皆さんの後押しがあってですね自信をもってやられたわけですよ。

【沖縄の声】島袋元名護市長の「決断」~辺野古V字型滑走路建設の経緯~[桜H30/6/22] 14:35~


また、北部12市町村(名護市、国頭村、大宜味村、東村、今帰仁村、本部町、恩納村、宜野座村、金武町、伊江村、伊平屋村、伊是名村)の村長達も後押ししてくれていたことを話しています。

後押しはですね、北部12市町村の村町さん達も応援してくれたんです。一緒に防衛省に行ったりですね、何回もやっておりましたから、だからこの後ろ盾があってですね、他の地域の皆さんは(振興策?(聞き取れず))が欲しいと思いながらですね、北部の振興発展のためには名護が一生懸命頑張ってくれという後押しがありましたですね。それで自信持ってみんなと一緒にできたわけです。

【沖縄の声】島袋元名護市長の「決断」~辺野古V字型滑走路建設の経緯~[桜H30/6/22] 15:51~

この話を聞いてみると、政府が一方的に決めたのではなく、名護市長を含めた地元の人たちが何度も話し合いながら合意されたことがわかります。

「辺野古の基地にオスプレイが100機配備される」は正確ではない

新聞やネットを見ていると、「辺野古の基地にはオスプレイが100機配備される」という情報をよく見る気がします。

玉城デニー知事も『沖縄県知事選立候補予定候補者討論会』で「オスプレイが100機配備されることは明らか」という旨の発言をしていました。

◯玉城デニー知事
「辺野古の新基地建設については普天間にない弾薬搭載エリアであるとか、強襲揚陸艦が接岸できる護岸であるとか、明らかに機能強化であることは間違いありません。
しかも一本の滑走路は二本に増え、オスプレイを将来100機そこに配備するということは元防衛大臣の著書の中でも明らかなんですね

琉球新報:2018沖縄県知事選立候補予定候補者討論会 8:49~


この情報というのは、2010年に出版された元防衛大臣・森本敏氏の著書『普天間の謎 基地返還問題迷走15年の総て』の下記の文章を引用されていると思われます。

「海兵隊は、CH-46、CH-53(既に生産を中止)の後継機としてオスプレイを三六〇機装備することになっており、海軍(四八機)および空軍(五〇機)を含め、その一部が、今後、沖縄に配備されることになるであろう。配備時期は未定であるが、恐らく、二〇一二年までに最初の航空機が沖縄に展開してくる可能性がある。普天間基地の代替施設には、有事の事態を想定すれば一〇〇機程度のオスプレイを収容できる面積がなければならず、滑走路の長さだけで代替施設を決めるわけにはいかないのである」

引用:著者 森本敏「普天間の謎 基地返還問題迷走15年の総て」

この文章では「100機程度のオスプレイを収容できる面積」というように書かれてありますが、「辺野古に100機のオスプレイが配備される」とは書かれていません。

なので「オスプレイ100機が配備される」ということは確約されたわけではなく、正確な情報でもないことがわかります。

引用した本の著者へ質問して回答を得られた記事

またNPO法人ファクトチェック・イニシアティブにより掲載された2018年10月の記事『[沖縄知事選] 西氏の評論への応答を掲載しました』では「普天間の謎 基地返還問題迷走15年の総て」の著者である元防衛大臣・森本敏氏に「辺野古にオスプレイが100機配備される」という件について質問をしていて、森本敏氏の回答が以下のように記載されています。

質問①辺野古の基地には有事にオスプレイ100機の収容が可能か

森本敏氏の回答
辺野古施設にはオスプレイ以外の各種のヘリ等が展開できるようになっており、それを全てオスプレイにした場合、最大何機収容できるかはわかりません。
有事の際に、他からどのような種類の航空機・ヘリなどが、どれくらい展開してくるかは、事態に応じた米軍の計画によるものですから、全く分かりませんが、事態の状況変化によっては多数の航空機が展開してくることも想定しているものと推察します。
辺野古施設の滑走路は戦闘機などが離着陸できる十分な長さがないので、いずれにしてもオスプレイや各種のヘリ等になると思います。


質問②米軍の計画では、平時は何機配備されることになっているのか

森本敏氏の回答
辺野古代替施設が完成したあと、現在、普天間飛行場に配備されているオスプレイ(24機)ならびに、CH-53、AH-1、UH-1ヘリ等が展開してくることが予想されます。現時点で、それ以外から辺野古施設に新たな展開が予定されているオスプレイはないと承知しています


以上により、著書『普天間の謎』でもそう述べてはいなかったように、森本氏は有事であれ平時であれ「辺野古にオスプレイ100機が配備される」というような情報や認識をもっていないことが、改めて確認されたといえる。

引用:[沖縄知事選] 西氏の評論への応答を掲載しました

つまり、玉城デニー知事が引用していた本の著者でさえ、辺野古に100機のオスプレイが配備される認識を持っていないことがわかります。

最後に

普天間や辺野古の基地機能について調べてみたのですが、いかがだったでしょうか。

「移設によって基地機能は強化されるのか?」というに点については、正直僕には基地や軍に対しての専門的な知識がないので明言できませんが、これらの資料を見た限りでは、玉城デニー知事を含めた辺野古移設反対側の主張する基地強化となる点については疑問を感じました

僕もこの記事を書くまでは、移設によって基地機能が強化されるような印象を少し持っていたのですが、それは正確でないことがわかりました。

おそらく僕のように勘違いしている方は多数いると思うので、この記事を少しでも参考にしてもらえたらなと思います。