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前川喜平は天下り問題にどこまで関与していたのか調べてみた

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2017年1 月に発覚した文部科学省の天下りあっせん問題について、文部科学省の前事務次官である前川喜平氏が、どこまで関わっていたのか調べてみた。


2018年3月の中旬頃、前川喜平前事務次官が公立中学校で行った授業内容を、文部科学省が問い合わせたことが報道されて話題になったが、この報道があったことで、前川喜平氏が過去に行なった不祥事などが再度ツイッターで明かされている。

特に多く見かけたのは、前川喜平氏が辞任することになった文部科学省での天下りあっせん問題である。

前川氏がどこまで天下りに関与していたか、ツイッターではそれぞれの意見で話が食い違っている部分が多く見られた
最近は新聞、テレビで情報を確かめようにも、その情報が正しいのか今では信じれなくなっているので、自分でどこまでが本当なのか調べてみた。

 

前川喜平の天下り問題についての関わりは直接的だったのか間接的だったのか、また主犯だったのか

ツイッターを見ていると「前川喜平は自ら天下りを斡旋していたので辞職した」というツイートをよく見たが、一方で「前川喜平は部下の責任をとって辞職しただけ」というツイートも見る。

正直、この違いはかなり大きいのではないかと思う。部下の責任をとって辞職というのはかなりカッコ良く見えてしまう。

ツイートを見るかぎりでは「前川喜平は自ら天下りを斡旋していたので辞職した」の方があきらかに多かったので、僕はそのように思っていたが、
「前川喜平は部下の責任をとって辞職しただけ」という意見にもかなりの"いいね"がついていたので、もしかしたらこっちの可能性もあるかもしれないと思った。

また、天下りに関与していたとしても、直接的か、間接的かというのもあるし、主犯だったのかどうかというのも違いがあると思う。

そこで文部科学省の天下り問題を調査した再就職等問題調査班の調査報告書を詳しくを見てみることにした。

そもそも天下りの何がいけないのか

まず、そもそも天下りの何がいけないかとされているのかという話しなのだが、僕にはうまく説明できる自信がないので、NHK解説委員である早川信夫さんが詳しく解説している記事を見ることをおすすめします。
「許されない 天下りあっせん」(時論公論) | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス

絵もあるので、わかりやすいと思います。

天下り問題の簡単な時系列

まず文部科学省の天下り問題についての時系列はこのようになっています。

2017年1月18日
天下りあっせんを監視する再就職等監視委員会が文部科学省を調査していたことが関係者の話で判明

2017年1月20日
再就職等監視委員会は調査報告書を公開し、文部科学省が行っていた天下りの行為が国家公務員法の違反にあたると認定。
20日付けで当時、文部科学省のトップだった前川喜平氏は自ら辞任

※『再就職等監視委員会 報道発表資料 - 内閣府』のリンク先「文部科学省職員及び元職員による再就職等規制違反行為が疑われた事案に関する調査結果について(平成29年1月20日)」の項目に調査結果が公開されている。


2017年2月7日 
第193回国会 予算委員会にて、前川喜平氏が辞任して以来初めて参考人として国会に呼ばれ、集中審議が行われる。

天下り問題についての調査報告書で"前川喜平氏の名前が少しでも出ていた"事案8つを見てみる

まず、再就職等監視委員会が国家公務員法違反ではないかと指摘した事案は37事案あり、調査しているうちに新たに違反行為が確認された事案が27案ある。

そして、それら全ての事案の中から前川喜平氏の名前が少しでも出てきた事案は8事案である。
その事案をひとつずつ見て、どのように関わっていたかを見てみる。

※事案は、『文部科学省における再就職コンプライアンスの取組:文部科学省
に公開されている最終まとめの報告書から抜き出しています。
あと、『文部科学省における再就職等規制違反についての対応(平成29年3月3日以前の掲載情報):文部科学省』に公開されている中間まとめの報告書も参考にしています。

「(公財)ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)事案」

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この事案には、前川喜平氏はあまり関与していない。

文部科学省人事課の職員から前川喜平氏の了解を得たとするメールが送信されているだけである。(※前川氏本人は了解したとは言っていない)

しかし、前川氏はこの件について何も知らないわけではなく、人事課の職員から報告は受けている。

・少し変だなと思った点
前川喜平氏の「了解する類いのものではなく、事実として聞き置いた旨発言している。」というのがわかりにくいが「報告は聞いたが、了解はしたとは言っていない」ということだと思う。

それなのに、人事課の職員からは前川喜平氏から了解を得たとするメールが送信されている

・前川喜平氏が了解したとされているかが重要なポイントになっている

ちなみに、 中間まとめには「前川喜平が了解したという事実は認められず、法に規定する再就職等規制に違反する行為は確認できなかった。」とされていた。

しかし、この最終まとめでは報告を受けた時点で十分に認識していたと考えられ、前川氏は国家公務方に違反していると認定されている

「慶應義塾大学事案」

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この事案の前川喜平氏の関わり方は上の事案とほぼ同じである。

前川喜平氏は了解したと言っていない(報告を受けただけ)のに、人事課の職員からは前川喜平氏から了解を得たとするメールが送信されている。

そして上の事案と同じように、中間まとめでは違反とされなかったが、最終まとめでは国家公務方に違反していると認定されている

「中京大学」

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これはもうかなり積極的に関わっている

前川氏自身が、再就職先として中京大学を打診している。完全に国家公務員法違反となっている

「(公財)文教協会会長退任情報事案」

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この事案で前川喜平氏のしたことは、会長の退任の意向を確認して、その後任として文部科学省後任OBの情報を提供をしたくらいではあるが、国家公務員法を見ると違反になるのだろう。

「事案⑥有限会社国大協サービス」

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前川喜平氏は有限会社国大協サービスに再就職あっせんを行わないか打診したが断られている

・発言が食い違っているのが気になる

そして天下りの主犯とも言えるOBの嶋貫氏の受け入れの打診もしていたようだが、前川喜平氏は覚えがないと発言している
前川喜平氏が嶋貫氏の受け入れの打診があったかどうかは、有限会社国大協サービスと発言が食い違っている。

しかし翌年に別の人が嶋貫氏の受け入れを打診していたので、前川喜平氏が受け入れの打診していたのが自然とされて、国家公務員法違反と認定される

「全国公民館連合会事案」

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この事案に関しては、前川喜平氏は報告を受けただけである。

「筑波大学事案」

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前川氏が退職から再就職するまでに2か月以上空けるように伝えていたのが気になる

2か月以上空ける趣旨として「再就職等規制について、無用の疑念を抱かせないようにするための配慮」と書かれているが、ようするに怪しまれるから、わざと期間を空けたということなのであろう。

このことは国会の答弁でも触れられていて、天下りに関しての引き継ぎ書に記述があったらしい。

○小川委員 その再就職期日が七月一日というのも、いかにも奇妙な一致です。
 そして、九十日以内の再就職者数はゼロということは、判で押したように三月、四月にやめて七月一日に再就職しているわけですね。これに不自然さを感じないというのはおかしな御答弁だと思います。
 今回、一つ非常に深刻だと思うのは、この引き継ぎ書の中で、二カ月以内の再就職に対しては監視委員会の干渉がうるさいので二カ月以上あけた方が望ましいという記述がありました。それから、前川さんは、ある事案への対応に際して、二カ月以上あけて再就職するようにという助言をしておられます。これも、違法な事案を水面下に潜らせる、一つの、期日の面、期間の面からするアプローチなんでしょうね。
出典:193回 衆議院 予算委員会 14号 平成29年02月23日


引き継ぎメモには確かに記載されていた。

○平成27年3月頃の引継ぎメモに記載のある内容
(中略)
・公表内容を見た再就職等監視委員会からの質問に対する対応
退職後2ヶ月以内に再就職した者に対しては詳細な状況報告を求められ

(例)いつ,誰から声がかかり,いつ,誰と面談を行い決定したか等
出典:中間まとめ


 計画的犯行に近いものを感じてしまう・・・

「甲子園学園事案」

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相手大学から訪問されるが前川氏は断っている

しかし、その後のやりとりから、人事課職員を通して嶋貫氏を紹介したことが推測され、前川喜平氏も国家公務方に違反していると認定されている


調査報告書を呼む限り、前川喜平は主犯ではなさそうだが、直接的には関わっていた

報告書で前川喜平氏の名前が出ていた8事案を見てみたが、報告書を見る限り、嶋貫という文部科学省人事課のOBが主体的に動いていたことがわかるが、前川喜平氏が主犯だったとはあまり言えない気がする

しかし、中京大学の事案などを見ると、本人自らが行動していた事案もあるので、天下り問題に前川氏本人が直接関わっていたのは事実のようだ。

そして、8事案とも全て国家公務員法に違反していると認定されている

なので、少なくとも
「自分は何もしていないが、部下の責任をとって辞職した」という漫画みたいなカッコいい感じではないことがわかった。

前川喜平の話が食い違っていた部分が気になる

他に気になったのが、前川氏が了解とは言っていないと主張しているのに、人事課職員が前川氏から了解を得たとメールが送られていることや、再就職先の発言と前川喜平の発言が食い違っているのが気になる。

メールに関しては単なる報告だったので、了解を貰うようなものではなかったと人事課職員も言っているが、この食い違いの部分は違反行為になるかならないか大事な部分でもあるので、前川喜平氏の怪しい感じがしないでもない。

前川喜平氏は再就職等監視委員会に虚偽説明(隠ぺい行為)をしていたか?

ツイッターでは、天下りの問題が発覚した際に、前川喜平が再就職等監視委員会に虚偽説明をしていた(口裏合わせをしていた)というツイートも見かけたので、これも調べてみた。
すると、日本経済新聞にははっきりと書かれてあった

文部科学省元幹部が組織的なあっせんを受け再就職した問題で、不正が疑われる別の案件のなかに前川喜平事務次官=依願退職=自身がかかわっていたものが2件あることが20日、分かった。また規制の網をすり抜けるため人事課OBを使ったり、再就職等監視委員会に虚偽説明を繰り返したりするなど、悪質な行為も複数認められた。
引用:前川次官もあっせん関与 文科省天下り別案件 :日本経済新聞

しかし、他の新聞を見ると、文部科学省が虚偽説明を行っていたと書かれてあり、前川喜平氏が虚偽説明を行っていたと書かれてるものは日本経済新聞以外からは見つけることができなかった

会見で就職等監視委員会は文部科学省の人事課職員らが隠ぺい行為を行ったと言っている

そして、当時、就職等監視委員会の会見の時の動画を見てみると、就職等監視委員会は文部科学省大臣官房人事課職員らが、発覚を免れるために隠ぺい行為を行ったと言っている。
(※0:56~)

www.youtube.com

調査報告書でも人事課職員らが~としか書かれていない

そして、調査報告書『文部科学省職員及び元職員による再就職等規制違反行為が疑われた事案に関する調査結果について』でも、人事課職員らが~としか書かれていない。

国会の質疑で、前川本人は「隠ぺい行為に一切関与していない」と否定している

ちなみに国会の議事録を見てみると、前川喜平は一切関与していないと否定をしている。(まあ関与しているとは言うはずはないのが・・・)

○江田(憲)委員 それでは、今回、この文科省事案で悪質なのは、隠蔽工作が行われていた、想定問答づくり等々ですね。このときは、前川参考人は事務次官でしたね。この隠蔽工作には関与されていましたか。

○前川参考人 吉田元高等教育局長の早稲田への再就職に関する件につきまして、監視委員会に対して虚偽の説明をしたといういわゆる隠蔽工作につきましては、私は一切関与しておりません
出典:193回 衆議院 予算委員会 8号 平成29年02月07日

よって前川喜平が「虚偽説明をした」と断言はできない

日本経済新聞が僕の知らない情報を得て記事を書いている可能性もあるので、虚偽説明をした可能性はないとは言えないが、これらのことから「虚偽説明をした」と断言はできないような気がする

前川喜平氏は不正の認識はなかったのか

前川喜平氏は文部科学省を去る際「不正の認識はなかった」と話していた。
辞任の前事務次官「違反の認識なかった」|日テレNEWS24』(※動画あり)

このことについて国会の答弁での話を聞くと、現職の職員だと違反だと思っていたが、OBだと大丈夫だと思っていたようである

○笠委員 きょうは、前川さんと藤江さん、両参考人においでをいただきました。
 まず、お二人に伺います。
 当時、同時期に、前川さんが文科審、そして藤江さんが人事課長という立場で幾つかの案件にかかわっておられますけれども、違法行為、国家公務員法違反に当たるという認識があったかどうか、それぞれお答えください。

○前川参考人 現職の職員が直接再就職先と連絡をとり情報をもらう、あるいはポストの提供を求める、あるいは再就職を求める人間の情報を提供する、こういった行為、これは明らかに違法であるということは十分認識しておりました。
 ただ、OBによるあっせんにつきましては、ここにつきましては私の不明を恥じるばかりではございますけれども、違法性の認識に欠ける部分があったことは否めないというふうに思っております。
引用:193回 衆議院 文部科学委員会 3号 平成29年04月05日

 

まとめ

色々調べてみてわかったことは

・天下りについて前川喜平さんは主犯ではなさそう
・でも直接的には関わっていた
・発言の食い違いが気になる
・隠ぺいにはおそらく関わっていない

という感じである。(もちろん、あくまで"調査報告書上では"ということである)

しかし、僕が一番気になったのはやはり前川さんの発言の食い違いの部分だ。
前川さんのことを「正義感のある人」「誠実な人」などのように思っている人はいると思うが、発言の食い違いを見ると、正義感や誠実さについては少し疑問に感じてしまう

あと、国会の答弁で「万死に値する」と言いながら何千万という退職金をもらっているところとか・・・


まあとりあえず、今回調べたことで、前川さんについて、何が嘘か何が本当なのか少しでもわかった気がしたのでよかったと思います。